アイドル、アーティスト、俳優、ファッションリーダー……各分野の第一線で輝き続ける木村拓哉の魅力を多角的に検証しながら、彼が背負い、表現してきた社会や時代に迫る新連載。 太田省一 (社会学者。著書に『紅白歌合戦と日本人』〔筑摩書房〕、 『中居正広という生き方』『社会は笑う・増補版』〔ともに青弓社〕など) ドラマからバラエティーへ 「星に当たってしまった少年」。前回は、宮崎駿が語ったこの言葉に導かれながら話を進めた。 木村拓哉が主演したドラマに、「星」という言葉がタイトルに入った作品がひとつだけある。2002年にフジテレビ系で放送された『空から降る一億の星』である。『あすなろ白書』(フジテレビ系、1993年)、『ロングバケーション』(フジテレビ系、1996年)、『ビューティフルライフ』(TBS系、2000年)の北川悦吏子脚本による「月9」枠の恋愛サスペンスだ。 放送前から大きな話題になっていた