ISBN: 9784000614351 発売⽇: 2020/11/16 サイズ: 22cm/419,9p 福澤諭吉の思想的格闘 生と死を超えて [著]松沢弘陽 青年福澤諭吉は幕府使節団の随員としてロンドンに滞在中、一編の文書に衝撃を受ける。自国の外交官が日本で起こした非道を糾弾する建言書。それを議会に提出したと、英国の市民団体が知らせてきたのだ。 『福翁自伝』でわずかに知られるこの挿話も、著者の考証にかかると、文明の普遍性にふれた生涯の重要な瞬間となって浮かびあがる。公論を担う自発的結社が「自国民中心意識の拘束を越えて」国家を批判できる。ここに福澤は万国公法の意義を確信し、開国論へ踏み切る決心をした。 では文明国にふさわしい「一身独立」する個人をいかに生みだすか。演説や討論の「稽古」など、民主主義や人権の大前提となる習慣や意識が、福澤によって日本で「始造」された。 本書は、その意義を検証し
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