最近ブラジルでは、「日系文化」や「新日系文化」という言葉が邦字紙を中心に使われだした。この言葉は、「『日本文化』をベースにブラジル風にアレンジした文化」という意味で使われているが、「日本の日本文化」から、自らの「日本文化」を「日系文化」として自覚的に差異化し、多文化的な「ブラジル文化」を構成する一要素として位置付ける姿勢を示している。 現在、その日系文化プレゼンスでもっとも熱いと思われるエリアが、北パラナ(パラナ州北部)である。戦前から多くの日系人が入植し土地を開拓してきた地域であり、戦後は政界、財界、法曹界、ビジネスなどさまざまな方面に進出し、めざましい活躍をするようになっている。この北パラナの中心都市ロンドリーナ(Londrina=人口約50万)は、その名が示すとおり、戦前イギリスの土地会社によって開発され、ロンドンにちなんでその名がつけられた(地図1参照)。日系移民の入植も戦前の19
![第10回 (番外編2) ロンドリーナ-日系文化ムーヴメントとマツリダンス-](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e0dd6836f545d216340304e69e01e51111f704e4/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fdevmedia.discovernikkei.org%2Farticles%2F2491%2Fphoto-10--1sm.jpg)