ブックマーク / blog.goo.ne.jp/keisai-dousureba (102)

  • 緊縮速報・賃金伸び悩みの原因とは - 経済を良くするって、どうすれば

    売上が立たねば、賃金も上げられない。政府が緊縮を敷き、GDP比で1%超も資金を吸い上げていたら、内需が伸び悩むのも道理であろう。政府ができることは、緊縮を加減して内需を伸ばし、賃上げを促すことだが、政府予算案の緊縮度合いについては、ロクに議論もされず、去年の実質賃金がマイナスだったか否かで白熱しているようだ。アベノミクスが、輸出を増やした反面、内需を低迷させたことを踏まえ、どう直すかの主張があって然るべきだと思う。 ……… 2/1に公表された国の税収の12月実績によれば、2018年度の累計額は、前年同月比+4.2%となっており、補正予算の見込む税収額59.9兆円(前年度決算比+1.9%)を大きく上回るのは、確実な情勢である。その分だけ予定外の緊縮となるわけで、コラムの予想額は、法人税の増加率が企業業績見通し並みになるという設定で、61.1兆円まで上ブレすると見ており、緊縮幅は1兆円超に及

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    bufuu1 2019/02/11
  • アベノミクス・景気後退期にある可能性 - 経済を良くするって、どうすれば

    災害のあった前期の反動増で高めに出るはずだった10-12月期GDPは、落ち込みを埋めることもできそうにない厳しい状況にある。そうすると、次の1-3月期次第では、景気のピークは前々期の4-6月期だったことになってしまい、今は、既に景気後退期にあるという位置づけとなる。1-3月期の成長が年率1.6%を超えて来れば、景気拡大は続いていることになるにせよ、簡単ではない。そして、景気維持の最後の砦は、消費になるが、10月には増税で着実に潰す予定だ。この国は、一体、何を目指しているのだろう。 ……… 12月の鉱工業指数は、出荷が前月比+0.3となり、10-12月期の前期比は+1.9と、わずかながら、前期の減を埋め切れなかった。図でも分かるように、昨年春頃のピークを超えられずにいる。今後についても、生産予測を見る限り、良くて横バイで、低下する可能性が高い。特に痛いのは、設備投資の動向を示す資財(除く輸

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    bufuu1 2019/02/03
  • マクロ経済にとっての生産性とは何か - 経済を良くするって、どうすれば

    豊かになるためには、労働生産性を上げなくてはならない。働き手を増やしたり、勤めを長くしたりすることには、限度があるからだ。そうなると、より多くの生産をしようとするなら、設備投資をして、装備する資を増やす必要がある。すなわち、労働生産性を上げるということは、設備投資をするということなのだ。その際、できるだけ効果の高い設備投資を選ぶべきは当然だ。焦点は、どうやって設備投資を増やすかである。今回は、ミクロの生産性まで論じている宮川努先生の『生産性とは何か』を参照しつつ、考えてみたい。 ……… 何に設備投資が最も左右されるかというと、経験的には明らかで、需要である。売上が増えると見込めば、設備投資するという平凡な事実だ。ところが、そうなると、生産性の向上が成長を生み出すのか、逆に、成長が生産性の向上をもたらすのか、因果関係が不分明になる。実際には、相互作用があるわけだが、ともすると、革新性があれ

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    bufuu1 2019/01/13
  • アベノミクス・株価は崩壊、その次に - 経済を良くするって、どうすれば

    今年の日経平均は、事実上、2万円を割って終わった。10月には24,000円に達したが、米国が着々と金利を引き上げているのだから、ダウとともに崩れるのは目に見えていた。あとは、実体経済の収益が株価を支えることになる。来年は、その実体経済を危うくするマネを敢行する予定だが、既にして、実体経済には衰えが表れてきている。年明けの輸出の動向次第では、消費を捨てる選択肢は、取り得ないものになるだろう。 ……… 11月商業動態の小売業は、前月比-1.1と大きく下げた。前月の急伸の反動があるとしても弱い。自動車、衣服といった景気上昇局面に伸びる項目が順調だった反面、価格が下がっている燃料や飲などが打ち消した形である。ここから消費指数を占うと、10,11月平均の前期比は0~0.1にとどまるのではないか。10-12月期は、前期のマイナス成長からの戻りで、高い伸びが期待されていたが、厳しい状況だ。12月は、東

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    bufuu1 2018/12/30
  • 緊縮速報・財政再建は2019年に到達、消費増税は無名の師 - 経済を良くするって、どうすれば

    7-9月期の日銀・資金循環統計によれば、一般政府の資金過不足の名目GDP比は-1.9%へ浮上し、日の財政赤字は大きく改善した。過去3年のトレンドを延長すれば、2019年10-12月期には、基礎的財政収支の赤字がゼロとなる水準に達する。すなわち、財政再建に消費増税は無用であり、ショックで成長を毀損して再建を挫折させる恐れを踏まえれば、大義なき開戦たる「無名の師」に踏み切るのと等しい。データに基づかぬ財政の暗愚さは、国民に苦難をもたすことになろう。 ……… 財政当局は、状況を深刻に見せて、一気の増税を正当化しようとするので、出来合いの公表資料だけで判断することは、避けねばならない。このため、コラムでは、日銀・資金循環統計を基に、最新状況を把握するようにしている。その部門別の資金過不足は、概ね財政赤字に相当する。移動平均で計算される7-9月期の名目GDP比は、中央政府が-3.0%、地方政府が

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    bufuu1 2018/12/24
  • アベノミクス・とうとう表れた基調の衰え - 経済を良くするって、どうすれば

    今週、公表された10月の経済指標は、軒並み強いものだった。この勢いなら、10-12月期のGDPは、3%近い高成長が期待される。ただし、災害続きでマイナス成長だった7-9月期の反動増が大きく、むしろ、基調は衰えを見せる。昨年までの輸出の好調さに慢心し、緊縮型予算で臨んだところ、今年に入って輸出が失速し、緊縮に足を取られた形だ。せっかく、設備投資が動き始めたのに、景気は勢いに乗れずにいる。この分では、次の1-3月期は、再び落ち込むジグザグコースをたどりそうだ。 ……… 10月は、日銀・実質輸出が前月比+6.6と伸び、7-9月期より+3.0高い水準だった。鉱工業生産も前月比+3.0と、7-9月期比+2.8であるだけでなく、11,12月の生産予測を単純に延長すると+4.0にまでなる。しかし、これらには、7-9月期の実質輸出が前期比-2.1だったり、鉱工業生産が-1.5だったりした反動増が含まれる。

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    bufuu1 2018/12/03
  • 消費増税対策が2兆円ではデフレを防げない - 経済を良くするって、どうすれば

    アベノミクスでは、2014~16年度にかけて、3兆円超の補正予算を組んできた。直前の2017年度は1.7兆円と小ぶりで、その咎めが足下の景気の弱さに来ている。そうして見れば、今度の消費増税対策を2兆円超にすると言っても、災害対策の既存の補正+0.9兆円と合わせて、例年並みになるに過ぎないということだ。これでは、強力な景気冷却力を持つ消費増税に対抗できないだろう。しかも、2019年度は、公的年金でも1兆円規模のデフレ圧力を与える予定である。この有様では、2019年度の成長率は、外需が今年並みならゼロ%台前半、不調だとマイナスへの転落もあると思われる。 ……… 10%消費増税については、1%分が幼児教育の無償化などで還元され、1.1兆円が品等への軽減税率で免除されるので、純増税は1.7兆円程度とされる。したがって、2兆円超の対策があれば、十分に相殺されると考えがちだが、それは少し甘い。まず、

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    bufuu1 2018/11/25
  • 貧困層の輸入が日本の国是なのか - 経済を良くするって、どうすれば

    「外国人労働者も平等に扱う」としつつ、「日人の雇用には悪影響を与えない」とも主張されているのだが、この二つは質的に矛盾する。日人を擁護するには、外国人を犠牲にせざるを得ないからだ。それなのに、都合良く、できるかのようにしてしまう。こうして左右の反対論が幻惑される中で、目の前の利権は、しっかりと獲得されて行く。矛盾が露呈し、「負債」が回って来るのは、不況になったときで、あとは野となれ山となれだ。 ……… 外国人労働者の受入れについては、中堅層以上は既に「開国」しているので、決断が求められているのは、貧困層を輸入するか否かであり、「人の自由化」なんて美しいものではない。日は、貧困層には、福祉より仕事を与えることで安定化を図り、周辺国の貧困削減には、投資と援助による経済開発で対応した。ある程度、これが成功したから、強い流入圧力にさらされずに済み、今の社会がある。その意味で、「国是」の転換

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    bufuu1 2018/11/12
  • エグい少子化論と世代間の不公平 - 経済を良くするって、どうすれば

    少子化に強い年金制度って作れないですか」と問われて、「数理的には簡単で、子供のない人には給付しないか、2倍の保険料を取ればできますよ」と答えると、何かマズいことを聞いてしまったなという反応を受ける。理屈は正しいように思えても、ポリコレ的にどうなのかというわけだ。男性なら「そうは言っても、現実的にはどうかな」という返しとなり、女性だと「そんなのヒドいです」とストレートだ。数理的な正しさなど、世間的には説得力ゼロである。 ……… 権丈善一教授の『ちょっと気になる政策思想』では、ミュルダールの少子化論が紹介されている。子供を持つ経済負担は、出生率の低下という「合理的」な選択につながり、生活の基盤を崩壊させるため、解決手段として、老年層への社会保障を撤廃するか、子供の養育費を国家が賄うかの選択となるとし、後者の道を望ましいものと位置づけ、出産と育児に関する「消費の社会化」という言葉で訴えるものだ

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    bufuu1 2018/10/22
  • 現代経済学・ゲーム理論と行動経済学と制度論から見る合理性 - 経済を良くするって、どうすれば

    一般の方が経済学から最も知りたいことは、景気を良くする方法である。景気の原動力は設備投資なので、それをどうすれば盛んにできるかに言い換えられる。主流派経済学の処方箋は、その収益性を高めるため、低金利、低賃金にすれば良いというものだ。しかし、これらを実現してもなお、日はデフレ脱却に長く苦しみ続けた。経営者が不合理にも設備投資を渋るから、こうなってしまうのだろうか。 ……… よくある経済学への批判に、「人間は感情的なのに、合理的に行動するという現実離れした仮定をして、それを数理的に展開した議論ばかりしている」というものがある。それでは、多くの経営者が、低金利と低賃金を目の前に、かくも長く不合理に行動し続けたのは、なぜか。設備投資の判断は、経営の根幹であり、時間をかけ、数字に基づいて行うもので、融資や起債には外部チェックもある。そこに感情論が入る余地はない。むしろ、だからこそ慎重になって、十分

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    bufuu1 2018/08/28
  • 緊縮速報・財政再建トラトラトラ - 経済を良くするって、どうすれば

    6/22に公表された1-3月期の日銀・資金循環によると、財政収支の大幅な好転が見られ、基礎的財政収支の赤字ゼロ目標に、2020年度第4四半期にも到達し得るという劇的な結果であった。「ワレ奇襲ニ成功セリ、トラトラトラ」と打電したくなるほどの緊縮である。こんなことをやられては、好調だったGDPが1-3月期に失速し、マイナス成長となったことも、たまたまではないと思えてくる。 ……… 日経の経済論壇では、財政再建先送りに警鐘が鳴らされているようだが、筆者は、まじめに日の財政を心配しているので、常に最新状況をチェックしている。そこで、資金循環の資金過不足を4期移動平均で見ると、GDP比-2.8%と9年ぶりの水準に達し、改善のトレンドが年間0.6%弱のペースへ復帰していることが分かる。これを延長すると、2020年第4四半期には-1.0%まで届く。利払費を算入しない基礎収支ならゼロになるレベルだ。 世

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    bufuu1 2018/07/02
  • 経済運営の要諦は質より量 - 経済を良くするって、どうすれば

    の財政再建論者には、特異な3つの特徴がある。まず、足下の収支を確かめない、次に、消費増税に拘る、そして、利子課税を無視する。近年の財政収支は、野心的な目標に届かなかっただけで、大幅に改善してきたし、家計消費が低迷する一方、企業収益は急激に伸びており、担税力がどちらにあるかは明らかだ。また、金利上昇による利払費の増大で危機になると説くが、金融資産課税で利払費以上の税収増になり得ることを忘れている。結局、彼らが真に望むのは、財政再建より消費増税であって、手段が目的化している。「消費増税しかない」に行き着くには、いくつもの重大な事実を無きものにする「空論」がいるわけで、その知的体力は大変なものだ。 ……… 日経によれば、税収は1兆円ほど上ブレするようである。コラムは、早くから59.0兆円程としていたので、これに近いものだ。これにより、めでたいことに、新たに決めた2025年度に基礎的財政収支

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    bufuu1 2018/06/25
  • ケインジアンが読む「そろそろ左派は経済を語ろう」 - 経済を良くするって、どうすれば

    マルキストの経済書を手にするなんて、滅多になくてね。でも、ブレイディ・みかこさんの気風の良さが好きで『そろそろ左派は<経済>を語ろう』を読んでしまったよ。筆者も齢で、まさにオールド・ケインジアンだから、資主義の擁護者になるわけだが、世の中がどんどん右へ行ってしまい、昔は保守流のど真ん中にいたのに、いつしか左に位置するようになった。国民のための経済を語らなくなったのは、右派も同じだと思うな。 ……… 筆者の信条は「経済成長を実現し、福祉国家を建設する」である。これは、高度成長期には、自民党の党是だった。今の世の中は、「経済成長はムリだから、福祉国家を抑制する」になり、果ては、「経済成長のため、福祉国家を圧縮する」なんて倒錯した主張まである。筆者は、経済成長も、少子化克服も政策次第と考えるから、敗北主義にしか思えない。若い人たちが将来を悟って達観するなんて、おかしくないか。 ポイントは、ど

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    bufuu1 2018/05/29
  • 1-3月期GDP1次・緊縮の地金が出たマイナス成長 - 経済を良くするって、どうすれば

    一時的な要因が重なって、1-3月期GDPは、わずかながらマイナス成長になった。しかし、たまたまで済ますだけでは、経済を説明したことにならない。こうなる必然性があることを明らかにしておくべきだろう。それは、「どうすれば、デフレという病を治せるのか」という問いへの答えに通じる。経済学者にありがちな「栄養と休養を取りなさい」といった万能の処方ではなくてね。 ……… 今回のGDP速報は、物価や季節調整で揺れがあるようなので、名目成長率を前年同期比で見ることにしよう。すると、2017年度の各期は、+1.2、+2.0、+1.9、そして、今1-3月期が+1.4と推移していることが分かる。それなりの減速ではあるが、実質成長率の前期比が年率-0.6であるのとは、印象が違うと思う。中でも、消費は、名目と実質の差が大きく、名目が前年同期比+1.1であるのに対し、実質は-0.0にまで下がる。むろん、その差は物価の

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    bufuu1 2018/05/21
  • 将来不安に拠る21世紀の長期停滞論 - 経済を良くするって、どうすれば

    「長期停滞の原因は需要不足にあるが、金融緩和も財政出動も限界だから、構造改革をするしかない」という言説は、よく聞かれるものである。しかし、需要不足ということは、マネーがだぶついて、実物に結びつかないという状態なので、金融緩和や財政出動に工夫の余地が存在することになる。オリンピックに限らず、スポーツの世界では、「限界」を自分で決めてしまうと、成績が伸びなくなるとされる。経済政策も同じで、「限界」の内実を見極め、最善を探ることが必要ではないだろうか。 ……… 東大の福田慎一先生が『21世紀の長期停滞論』という一般向けの新書を出してくれた。今回は、これを基に政策の彫琢をしたいと思う。やはり、福田先生も、長期停滞の原因は需要不足にあると見ておられて、GDPギャップが解消されていることなどの矛盾点を丁寧に説明されている。その上で、極端な金融緩和や財政支出の拡大だけでは不十分であり、構造問題を大胆に変

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    bufuu1 2018/02/26
  • 10-12月期GDP1次・4年ぶりに消費がプラスに - 経済を良くするって、どうすれば

    アベノミクスには景気回復の実感がないと言われる。それも当然で、実質GDPの家計消費(除く帰属家賃)は、2014、15、16の3年続きのマイナスにあった。そして、今回の10-12月期GDPの発表で、2017年に至り、ようやく、+1.0%のプラスへ転じたことが示された。3年分のマイナスの累積は、-2.1%にもなるため、4年前より、いまだ貧しいにせよ、生活水準か悪化する状況からは、なんとか抜け出したのである。 ……… 家計消費の数字を見ていれば、「なぜ実感がない」と首を捻ることもないし、「アベノミクスはフェイクだ」と騒ぐこともない。原因も明らかで、消費増税と金融緩和に伴う円安によって、物価が上昇したからである。だから、名目で見れば、家計消費は4年前より5.5兆円、+2.3%多くなっている。増税と円安で国民生活は苦しくなった反面、企業の収益は高まり、財政収支が大幅に改善されたのだから、政策どおりに

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    bufuu1 2018/02/18
  • 緊縮20年が作った新・日本の階級社会 - 経済を良くするって、どうすれば

    1997年の大規模な緊縮財政で、日はデフレに転落し、景気が上向くと緊縮で芽を摘む繰り返しで20年が経過した。就職氷河期となり、ワーキンクプアのまま取り残され、結婚ができなかったり、子供の貧困を起こしたりして、アンダークラスは再生産されるように至り、格差社会は、階級社会へと固着する。かつての成長最優先の所得倍増路線が平等化を進めたのに対し、今の財政再建至上の緊縮が階級を形成した。実はシンプルな話でしかない。 ……… 橋健二先生の『新・日の階級社会』は、アンダークラスという名の非正規にしか就けない新たな最下層階級が日に形成された実態を記すものだ。アンダークラスは、929万人で就業人口の15%ほど、平均個人年収は186万円と極端に低く、貧困率は38.7%、女性では48.5%にも上る。男性の有配偶者はわずか25.7%、女性の離死別者は50歳代には80.0%にもなる。むろん、生活や仕事への満

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    bufuu1 2018/02/12
  • アベノミクス・強まる消費で新フェーズへ - 経済を良くするって、どうすれば

    エンゲル係数が国会で取り上げられ、その上昇が生活の苦しさを表すとして、話題となっている。その異様な上昇については、コラムでは、1年前(2/26、28)に取り上げていたところだ。そして、巷に膾炙する頃には、事態は次へと進んでいるもので、2017年は、統計局の年報公表前ではあるが、月報からすると、一転して下降していると見られる。景気は、既に新たなフェーズへ進んでいる。もっとも、アベノミクスは、それを加速するどおろか、ブレーキをかける方向になっているのだがね。 ……… 10-12月期の経済指標で印象的だったのは、消費の粘り強さだ。消費者物価の財が11,12月に前月比で+1.3,+0.3も上昇したにもかかわらず、へこたれることなく、商業動態の小売業は、前月比が+1.8,+0.9となり、それぞれ+0.5,+0.6上回った。結果、財で除した10-12月期の指数は、前期比+0.48である。また、家計調

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    bufuu1 2018/02/04
  • 緊縮速報・必要なのは「成長」健全化 - 経済を良くするって、どうすれば

    財政を締め過ぎれば、成長を害する。それを理解しないから、「もっと緊縮」を求め続けることになる。ビジネスの視点に立つ日経は、「小さい政府」的な主張になるのも分からなくはないが、リベラルなはずの朝日が増税と歳出削減を望むのでは、庶民は救われまい。改訂された『中長期の経済財政に関する試算』の隠れたメッセージを解き、読者の木鐸となる言説を考えてはどうだろう。 ……… 今回の改定で、最も意外だったのは、増税の2019,20年の実質成長率が1.4%と1.5%へ大きく下方修正されたことだ。2017,18年が1.9%と1.8%であり、2021,22年が1.7%と1.9%だから、不自然に凹む形となった。普通の理解は、1%の消費純増税による成長の減速だろう。他の要因だとしても、成長率が下がるときに増税する愚はない。仮に、2018年の1.8%が維持されたとすると、成長率の差の累積は0.7%、3.7兆円程になる。

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    bufuu1 2018/01/28
  • 2%成長と消費の行方 - 経済を良くするって、どうすれば

    今週は、消費活動指数と消費総合指数が公表され、前者は前月比+0.5と予想どおりだったが、後者は+1.2にもなり、ちょっと驚きだったね。家計調査の消費水準指数(除く住居等)が+1.3だったから、活動指数よりも高いとは思っていたが、予想外だった。これで、10,11月平均は、7-9月期比で+0.5になったので、12月次第であるにせよ、10-12月期の消費は、年率2%成長になる可能性が出てきた。他の需要項目も堅調だから、むろん、GDPも2%成長があり得る。「潜在成長率はゼロ%前半」と言われてきた日経済だが、3期連続の2%超成長でイメージを一新することになるかもしれない。 ……… ニッセイ研の斎藤太郎さんが、また良いレポートを出してくれた。『日経済のジレンマ~消費主導の景気回復は実現しない~』(1/12)である。内容は、景気回復期において、米国はGDPと消費の伸びがほぼ等しいのに対して、日は消

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    bufuu1 2018/01/14