末っ子の誕生日,実家から電話がかかる。「チコもいっしょだよー」と末っ子が叫ぶ。そうだ一緒に育った。ここまで。 「父さん,公陳,何年生きた?」「15年だったよ。」 「そうか」 「ぼく,チコと後何年一緒に居られるだろう。」チコは10歳。こういう話が出るとき,末っ子は死による別れというのをいつも意識している。くよくよナイーブに考えるというよりは,それは彼を見送る役目をするということ。物凄く冷静に考えてその覚悟をしている,そういう子供。 「この家族の中で,ぼくが最後のひとりになる可能性が高いと思うんだ。その時,僕はひとりになる。」ということをなんとなく考えている少年でもある。まあ,兄弟の年齢を考えるとその辺は微妙だけど,家族を見送る役目というのを意識したりしている。こういう年齢ってあるものだと感じる。 私も,小学校中学年ぐらいだった。人はいつかは死ぬということを考えてなにか捉えどころがない死のイメ
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