近江鉄道(彦根市)は創立百二十周年を記念し、高度経済成長期に「赤電」の愛称で親しまれた電車を“復活”した。十六日に彦根駅で出発式があり、鉄道ファンや関係者ら百人が祝った。 赤電は、肌色を基調に、上下を赤色で塗り分けた車体が特徴で、一九六〇~九〇年代に西武鉄道で運行していた。近江鉄道では六〇~八〇年代に活躍し、赤色は当時の車両のイメージカラーだった。 今回、820形電車一編成を塗り直して復刻した。出発式でテープカットした喜多村樹美男社長は「運行開始時は東京オリンピックの直前で、広く親しまれた」と振り返り「安全安心を第一に、引き続き地域から愛されるようにしたい」とあいさつした。