1909年の郵便はがき。「あたしとっても幸せ!」 黒人とスイカのステレオタイプとは、アメリカ合衆国の黒人がスイカに対して尋常でない食欲を示すという人種差別的ステレオタイプである。この偏見は21世紀になっても広くみられた[1]。 すでに19世紀にはアメリカにおいて肖像や図像によって人種差別的な表現を行う場合、スイカが有力なシンボルの一つとなっていた[2][3]。このステレオタイプは事実において疑問符がつく。1994年から1996年にかけておこなわれたある調査では、当時アメリカの人口の12.5%を占めていた黒人のスイカの消費量は国内の11.1%程度だったことが明らかにされている[4]。 この人種的偏見が正確にはどういった出自をもつのかはいまもはっきりしていないが[5]、黒人とスイカの連想自体は奴隷制の時代まで遡ることができる。この制度の擁護者は、黒人がスイカとわずかな休息さえ与えていれば幸せを