住民の安否確認や健康増進に役立てるため、スマートフォン(スマホ)の全戸配布を検討する群馬県下仁田町が3月末から行っている実証実験が思うように進んでいない。当初の参加者は想定の4割弱にとどまり、日常生活でスマホを携帯していない事例もあるなど住民の関心は低いようだ。町は実験への参加とスマホ携帯を呼び掛けるなど、対応に苦慮している。 実証実験では同町青倉地区の高齢者の独り暮らし世帯と高齢者同士の2人暮らし世帯を対象に195台を配布する予定だった。本体料金はもちろん、通信料なども無料だが、実験開始時の受け取りは72台(37%)と低調だった。一度は受け取ったが、なじめずに返却に来た人もいた。 実験に参加していない独り暮らしの女性(86)は長野県内で暮らす娘と頻繁に連絡を取り合っているとし、「生活に必要なことは足りている。独居も不安に思っていない」と不参加の理由を話した。 スマホは約180グラム