この男、見るからに凶暴である。 彼こそは、niconicoでカルト的な人気を誇るホラー映画『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』(以下、『コワすぎ!』)に登場するキャラクター「工藤 仁」(以下、工藤D)だ。 『コワすぎ!』は都市伝説や怪奇現象の謎を解明する為に、検証取材をおこなうというドキュメンタリータッチの作品だが、その魅力は作品のギミックだけではなくホラー映画の予定調和を破壊し続ける“工藤D”の暴力的な行動にある。 具体的に説明すると工藤Dは金属バットや拳で物理的に心霊と乱闘を繰り広げるのだ。いや、心霊に対してだけではない、取材に非協力的な一般人を拘束して恐喝。怖気づいたスタッフたちを恫喝。煙に巻こうとする霊能者にカタギとは思えない啖呵を切ってみせる(もちろん演出だが)。工藤Dの存在により明らかに毛色の違うホラー映画となっている。 『超コワすぎ!FILE-01』において素手で心霊現象と戦う工