「ショッピング・イズ・エンターテイメント」と吹聴する楽天的な人々がいるならば、私は「スーパー・イズ・エンターテイメント」とくぐもった声で叫ぶだろう。 私が住む板橋区の辺境はスーパーの激戦区だ。数年前に西友がオープンしたとき、街全体が屋外広告に染まった。 自転車で10分以内の距離に、大きなスーパーだけでも13店舗もあるからだ。オーケー、イオン、イトーヨーカドー、サミット、ヨークマート、ライフ、三徳、ドン・キホーテ、ダイエー、ベルクス、東急ストア、東武ストアに西友。これほどのスーパーの雄が東京と埼玉の狭間にひしめき、胃袋の天下を争っている。 スーパーは万単位の商品が並ぶひとつのプラットフォームだから、どの店も大差はないだろうと思うかもしれない。果たして、どの店も同じだろうか。私はスーパーで働いたことも、関連した仕事をしたこともない。ただのスーパーに興じる一消費者として、これから検証を進めていき