1億円超を溶かしてしまう“ゆるゆる家計” 「いつも知らないうちにお金がなくなっていて、このままだと退職金も完全に溶かしてしまいそうなんです。ビンボー老後にならないように、今から手を打ちたいと思いました」 青ざめながら家計相談に訪れたのは、2年後に還暦を迎える、北陸地方在住のインテリアコーディネーター金子洋子さん(仮名・58歳)。おっとりした口調で、品のいいたたずまいの方です。 洋子さんは10年以上前に、亡き親からの遺産相続で約9000万円の現金を手にしたものの、「生活費で溶かしてしまったんです……」と告白しました。 加えて、2年前に入った夫(62歳)の退職金も1600万円あったが、現在では150万円まで激減。その上、世帯収入は毎月70万円(勤務先に雇用延長された夫50万円、妻20万円)もありながら、月末に残るのは9万円弱で、その大半も、ボーナスがないため季節の行事や学費など使途が決まってい