大前研一「楽天モバイルの大赤字は氷山の一角にすぎない」…三木谷会長がたどる最悪の末路とは 楽天衰退の根本原因は10年前にさかのぼる すぐに結果が出ないと投げ出してしまう 楽天グループの海外展開にも、その傾向がよくあらわれている。楽天グループは、社内公用語を英語にすると発表した10年くらい前から、海外展開を加速させた。当初は世界各国・地域でのビジネス展開を意気込んでおり、有望なマーケットを目ざとく見つけ出して事業を始めた。しかし、すぐに結果が出ないと投げ出してしまう三木谷会長兼社長の短期思考がゆえに、いずれの海外事業も尻すぼみになっている。 10年に中国大手IT企業のバイドゥと手を組んで開設した中国版楽天市場「楽酷天らくてん」は、2年後の12年に閉鎖。08年にはECの欧州市場でアマゾンに対抗すべく、欧州拠点としてルクセンブルクに楽天ヨーロッパを置いた。しかし、16年を境に欧州各国からの撤退と