なかなか人材が定着しないといわれる外食産業で、同社が順調に拡大している要因は、「価値観の共有」にあった。 「スターバックスのOB、OGって、8万人ぐらいいるんです。学生のときにアルバイトをしていた人が、卒業後にほかの会社に就職して、10年くらい経って転職して戻ってくるケースが最近増えてきています」 スターバックス コーヒー ジャパンで人事・管理統括オフィサーを務める荻野博夫さんは、そう言って顔をほころばせる。 スターバックスといえば、離職率が低いといわれているが、「辞めない」だけではない。1度離れたアルバイトや従業員も「もう1度働きたい」と戻ってくる。東京ミッドタウン店でアルバイトとして働く石黒歩美さんもそんなひとりだ。