僕は冒険家じゃない、サラリーマンです──。神戸市須磨区に住む会社員の大島義史さん(31)が、24日から自転車で南極大陸を走り、南極点を目指す冒険に挑戦する。大学時代から自転車の旅に魅せられ、今回は個人で挑むわけだが「家族や会社が理解してくれてこそできる」という感謝の思いを胸に、家庭のことや仕事をこなしながらコツコツと準備をすすめてきたという。出発を目前に控えた大島さんの自宅を訪ね、現在の心境を聞いてみた。 神戸市須磨区のJR須磨駅で待ち合わせをしていると、半そで姿の青年が自転車でやってきた。もうこの時点で、顔を知らなくとも大島さんと分かる。この日の同市内の最高気温は12度、しかも海辺だったが「ようこそ来て頂きました、今日は暖かいですから」と笑顔で話し、自宅まで案内してくれた。 大島さんは、輸送機器メーカー「川崎重工業」(本社・神戸市)で経理を担当。これまでも不動産部門や工場の管理部門、国際