原油価格の下落が急ピッチで進んでいる。昨年6月には1バレル=100ドルを超えていたが、50ドルを下回る場面もあった。この価格下落は世界の景気動向や地政学問題にどのような影響を与えるのだろうか。 原油価格は2011年から14年半ばまで3年半もの間、1バレル=100ドルを超えていた。これまでの歴史でみられなかった高値だ。この間、シェールオイルの開発によって供給が増える一方、欧州の景気低迷などで石油の需要は低下気味だったが、実際の相場は下がらなかった。そこには11年のリビア内戦や14年の過激派「イスラム国」の問題があった。 需給関係が崩れていても原油相場が維持されていたところ、昨年後半になって、そうした地政学的な要因の悪影響がないとわかると原油価格は下げ始めた。それが鮮明になったのは10月初旬のことである。 引き金となったのは、サウジアラビアの石油輸出価格の引き下げだった。サウジアラビアを含むO
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