【北京=矢板明夫】中国政府から反体制組織と指定されている世界ウイグル会議(本部、ドイツ・ミュンヘン)が、代表大会を5月に東京で開催すると決定したことに中国政府が猛反発している。中国外務省の劉為民報道官は9日の定例会見で、日本政府に「大会の阻止」を正式に要請したことを明らかにした。 劉報道官は世界ウイグル会議を「中国の主権と領土保全に危害をもたらす組織だ」と批判したうえで、「われわれはすでに日本政府に対し申し入れを行った。このような組織が日本で中国の分裂活動を行うことを阻止するための具体的な措置を取るように求めた」と語った。 世界ウイグル会議はこれまで欧米を中心に活動してきた。今回、日本での大会開催を黙認すれば、ウイグル族支持の輪が北東アジアに広がる可能性があり、中国としてはどうしても阻止したい。 しかし、同大会の開催に対し日本政府は「民間活動のため干渉しない」(外務省幹部)との立場を取って