ひきこもり続けた息子、娘はもう40代。仕事にはもう一生、つけないかもしれない。親が死んだら、この子はどうなるのか。早めに準備すれば、生き残る術はある。 都内に住む男性(75)は、妻と40歳になる一人娘と暮らす。娘は専門学校卒業後、ときおりアルバイトをした以外、定職についた経験はない。妻の買い物につきあって近所のスーパーに行く以外はほとんど外出もせず、もう何年も家族以外と口をきいていない。 「いつか嫁に行くから、と思っていたのですが、今のままでは婚活どころではありません。私たちが死んだら、この子はどうやって生きていくのか」 現在、生活費は男性とその妻の年金のみ。自宅マンションのローンは完済し、貯蓄は2千万円程度。娘が今後、定職につける見込みはほぼない。 「子どもが一生住める住まいと、1千万~3千万円の貯蓄があれば、親が死んでも生きのびていくためのマネープランが立てられると思います」