ホールピペットの標準的な操作法 吉村洋介 ホールピペット(全量ピペット。英語では one-mark pipette が正式らしい)は、中学や高校でも使うわけですが、その操作法の立ち入った内容については意外に知られていないようです。 特に問題はピペットの先端に残る最後の1滴の処理の方法で、国内外で取り扱いが違います。 ですから勉強家の学生さんで、外国の実験書を調べたりする人がいると、大いに混乱することになります。 ここでは標準化されたホールピペットで水を測り取る操作、特に先端に残る最後の一滴の処理の問題について紹介します。 同様の内容で以前「理科教室」誌に書いたことがあるのですが、これはそれを大幅に改訂・加筆したものです。 0.ホールピペットの精度と操作法の標準化 ホールピペットでどれだけ正確に液体を測り取ることができるかは、測り取った液体の重さを量って知ることができます。 この実験を 10