寺島靖国論 以下の下書きがきちんとした文章になるまで待っていると、何年もかかり、そのうち忘れてしまいそうです。 まだメモ程度ですが、要点は書いているので、出しておくことにしました。暇な時、書きます。 結論は、 「寺島は、ジャズ界における<ポスト・モダン>の役割を(期せずして)果たした」 「寺島は、『実感信仰』に立脚する、ジャズをめぐる私小説作家であるから、その音楽観は頑固なまでに狭い」 ということです。 1)歴史的評価 寺島靖国の歴史的な評価は、「趣味としてのジャズ」の復権を促した、という点に求められる。 それまでの日本のジャズ・ジャーナリズムは、雑誌『スイング・ジャーナル』と、そのオピニオン・リーダーであった油井正一を中心に動いていた。 油井正一(→粟村政昭)とは、「アカデミックな批評、教養としてのジャズ」という路線である。 油井は、ヨアヒム・ベーレント『ジャズ』の翻訳者であり、 音楽史