財政難に陥っている神奈川フィルハーモニー管弦楽団を支援するための基金集めが難航している。基金への寄付を募るため、県などが「応援団」を結成した直後に震災が発生。被災地の惨状を思うと活動は控えめにならざるを得ない状況が続く。公演中止の影響で楽団の財政が悪化するなか、存亡をかけた基金集めは目標ペースに遠く及ばない苦戦を強いられている。 県や横浜市、企業などでつくる「がんばれ!神奈フィル 応援団」は2月25日に発足し、松沢成文前知事を団長に選んだ。ところがその4日後、松沢氏が都知事選への転身を表明し、態勢づくりは宙に浮いた。さらに10日後には東日本大震災が発生。同フィル関係者は「被災地のことを思えば、自分たちへの寄付をお願いできる雰囲気ではなくなった」とため息をつく。 同フィルは被災地支援のコンサートを重ね、これまでに約429万円を被災地に送ったが、同フィル自身の基金の積み立ては低調だ。個人・