2月下旬だというのに、東京の初夏を思わせる陽気だった。沖縄県石垣市。離島観光で知られる人口4万8938人(2015年1月時点)のこの町は、少子化に悩む日本では数少ない、子供が多く生まれる町の1つだ。女性が一生涯に産む子供の数を推計する合計特殊出生率は2.2と、全国1742市区町村の中で8位。都会への人口流出が激しい他の「出生率上位」の離島と異なり、人口も増加基調にある。 さぞかし行政の子育て支援が手厚いのだろう。そんな期待を膨らませて、石垣島を訪れた。しかし、児童家庭課の運動徹課長は「決してそんな事はなく、国のレベルに追いつこうと努力をしているところだ」と話す。例えば、子どもたちが下校後に過ごせる児童館はまだ島に1つしかない。待機児童も60人(2014年4月時点)いる。中山義隆市長の下で改善のさなかというが、現時点では、お世辞にも潤沢な行政支援とは言えない。 そんな状況にも関わらず、なぜ、
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