東京電力は2日、福島第一原子力発電所2号機の使用済み核燃料一時貯蔵プールで循環冷却装置が機能し、70度以上あった水温が同日午後5時に38度に低下したと発表した。 装置の稼働後1か月だった目標を2日間で達成した。プールから出る水蒸気による高い湿度のため、困難だった原子炉建屋内での作業の着手が早まりそうだ。 装置は、プールで温められた水を熱交換器で冷やして再びプールに戻す仕組みで、5月31日夕に稼働した。 プールの水温は稼働前、70〜80度あり、東電は目標の41度以下で安定させるには1か月かかるとみていたが、冷却装置の性能が予想を上回ったという。今後、建屋内の湿度低下を待って空気中の放射性物質を除去し、原子炉の冷却作業を本格化させる。