ブックマーク / myone0531.hatenablog.com (9)

  • 「破綻する年金徴収をやめて」東京新聞読者欄(2019年6月25日朝刊) - 米澤勝税理士事務所blog

    国会でも,ツイッターなどのSNSでも,たびたび議論になっている金融庁による「老後の蓄え2000万円問題」ですが,年金問題に関連して,けさの東京新聞発言欄には,26歳の会社員による「破綻する年金徴収をやめて」と題された,興味深い投稿が掲載されていました。 投稿者の主張は次のとおりです。 政府は2千万円を自力で用意せよというが,それならば年金納付も任意にすべきだ。 今二十代の私が,年金で徴収される金額を利回りの高い方法で運用すれば,資産を増やすことができる。年金でとられては運用不能の死に金で,しかも老後にもらえる保障すらない。 若者ならまだ間に合う。政府は,破綻が明らかな制度の集金するのを直ちにやめよ。私は自身の老後が,壊れゆく年金制度の道連れにされることを,決して容認しない。 投稿者の年金制度に対する理解不足を指摘することはひとまず措くとして,自分さえよければいいという価値観があまりのも強く

    「破綻する年金徴収をやめて」東京新聞読者欄(2019年6月25日朝刊) - 米澤勝税理士事務所blog
    call_me_nots
    call_me_nots 2019/06/25
    「年金徴収をやめて」と主張しているのであって、「年金を徴収されないよう生きていく」と言っているワケではないでしょうに
  • 書籍『東芝事件総決算――会計と監査から解明する不正の実相』 - 米澤勝税理士事務所blog

    公認会計士の大御所,久保惠一先生による『東芝事件総決算』を読みました。 350ページに及ぶ大著で,実に読み応えがありました。もちろん,「今だからそう分析できるのでは?」と思われる記述もありましたが,私の見解とは異なる点も多く,たいへん参考になりました。 東芝事件総決算 会計と監査から解明する不正の実相 作者: 久保惠一 出版社/メーカー: 日経済新聞出版社 発売日: 2018/06/16 メディア: 単行(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る たとえば,東芝の第三者委員会は,ウェスチングハウスののれんの減損問題を調査対象としていませんが,久保先生の分析によれば,たとえ調査対象にしていたとしても,「監査法人の判断を尊重して問題としない」という結論になったということです。その理由としては,次の2点を挙げています(12ページ)。 SESCは,第三者委員会の調査範囲の決定を監視していたは

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  • 【書籍】水谷竹秀『だから,居場所が欲しかった』 - 米澤勝税理士事務所blog

    タイトルよりも,「バンコク,コールセンターで働く日人」という副題に惹かれて読みました。筆者の水谷さんはフィリピン在住のノンフィクション作家。彼の書籍を読むのは初めてです。 だから、居場所が欲しかった。 バンコク、コールセンターで働く日人 作者: 水谷竹秀 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2017/09/26 メディア: 単行 この商品を含むブログを見る タイに,日のコールセンターがあるという話すら,初めて聞くものでしたが,書によると,大手コールセンターの進出は2004年のことだというから,もう10年に上の歴史があることになります。大手コールセンター2社だけで300人,規模の小さなコールセンターも含めると400~500人が,「日語」でコールを受け付け,あるいはセールスの電話をかけているということで,驚きでした。 ただ,コールセンターで働く人に対する日人在留者の評価は低いら

    【書籍】水谷竹秀『だから,居場所が欲しかった』 - 米澤勝税理士事務所blog
    call_me_nots
    call_me_nots 2017/12/04
    “コールセンターで働く人に対する日本人在留者の評価は低いらしく,「コールセンターでしか働けなかった」という印象を持たれ,月収が3万バーツ(約9万円)と他の現地採用者(最低賃金が5万バーツから)よりも低い”
  • 【書籍】江上剛『病巣――巨大電器産業が消滅する日』 - 米澤勝税理士事務所blog

    江上剛『病巣――巨大電器産業が消滅する日』を読みました。「東芝事件」を題材にしたフィクション。 書巻末には,次のような表記があります。 書は東芝に関わる一連事件から着想を得たフィクションですが,登場人物その他の造形は著者の創造の産物です。 病巣 巨大電機産業が消滅する日 作者: 江上剛 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2017/06/20 メディア: 単行 この商品を含むブログを見る 読む前に想像していた以上に,不正会計の手口がわかりやすく説明されていて,驚きました。大きく分けて4種類あった不正会計のうち,とくに「バイ・セル取引」を中心に描いたのは,この取引に係る不正が最も悪質だと,江上さんが考えているからでしょう(小職も同意見です)。 不正についての関係者の認識を,江上さんなりに分析する面白い記述がありましたので,以下に引用したいと思います。 一度手を染めると,そこから

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  • 【書籍】木山泰嗣『教養としての「税法」入門』 - 米澤勝税理士事務所blog

    いつの間にか青山学院大学の教授になられていた木山泰嗣先生による入門書を読みました。もちろん,入門書なので,新しい知識を得ることができたというわけではないのですが,面倒な税法理論を,平易な言葉で解説する木山先生の文章はたいへん読みやすく,興味深いものでした。 教養としての「税法」入門 作者: 木山泰嗣 出版社/メーカー: 日実業出版社 発売日: 2017/07/27 メディア: 単行(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る やはりタイトルがいいですね。 「教養としての」というのは,社会人としてこのくらいのことは知っておかなくてはいけないという含意ではないかと思うのですが,内容については,そのレベルを超えていると思います。唯一気になったのは,法律の条文を注書きで掲載しているのですが,ここまでいるのかな,と。ちょっと注書きが多すぎて,かえって読みづらい気がしました。

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    call_me_nots
    call_me_nots 2017/08/24
    タイトルでほしいものリスト突っ込んだはいいけど、著者名であんまりいい予感がしていなかったやつだ
  • 「租税回避の定義」変更――金子宏『租税法(第22版)』 - 米澤勝税理士事務所blog

    先週,東京税理士会の「法律講座Ⅱ」を受講していると,講師の酒井克彦教授から,今年の『租税法』では,租税回避の定義変更が行われていて,これまでの,金子名誉教授の定義が変わっていることが示唆されました。 租税法〈第22版〉 (法律学講座双書) 作者: 金子宏 出版社/メーカー: 弘文堂 発売日: 2017/04/24 メディア: 単行 この商品を含むブログを見る 『租税法』は,何か文章を書いたり,講義資料を作ったりする際に,いわば辞書代わりに,金子名誉教授の見解を確認しするとか,関連した判決を探すために使っているので,第22版も買ってはいるのですが,恥ずかしながら,ろくに読んでいません。 そこで,さっそく,第22版を開いてみたところ,126ページに新しい定義がありました。引用します。 租税法の定める課税要件は,各種の経済的取引ないし私的経済活動を定型化したものであるが,私的自治の原則ないし契

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    call_me_nots
    call_me_nots 2017/08/14
    “類型が加えられ,大きく変わっているのがわかります。これは,りそな銀行事件のような,「制度の濫用」も租税回避であることを明示した改定のように思えます”
  • 「会計不正調査報告書を読む」Profession Journal誌に寄稿しました。 - 米澤勝税理士事務所blog

    profession-net.com 今月とりあげた調査報告書は,JASDAQ上場のGMOアドパートナーズ社の連結子会社で発覚した架空売上計上事件です。事例の特徴は,第三者委員会による報告書の公開方法にあります。第三者委員会は,事実関係と原因分析中心の「中間報告書」を先に会社側に提出したうえで,あらためて経営陣を中心にヒアリングなどの追加調査を行い,責任の所在と再発防止策をまとめた「追加調査報告書」を提出するという手法をとりました。こうした手法は,「調査報告書の事前非開示」を指針とする日弁連の「第三者委員会ガイドライン」とは一線を画すものではありますが,第三者委員会調査による事実誤認を防止するとともに,経営陣に意見表明の機会を与えるという手続保障の面から見ても,なかなか良く考えられたものであると感じました。 実際の会計不正の手口は稚拙なものであり,不正に計上した売上高も2億円あまりと,3

    「会計不正調査報告書を読む」Profession Journal誌に寄稿しました。 - 米澤勝税理士事務所blog
    call_me_nots
    call_me_nots 2017/06/09
    ◇売上300億円超のGMOアドパートナーズ社、不正に計上した売上高は2億円あまりだったが、第三者委員会に支払った調査費用と監査法人に支払った追加監査費用額は合わせて133百万円
  • 太陽光ファンド,出資による不正節税(読売新聞より)。 - 米澤勝税理士事務所blog

    www.yomiuri.co.jp けさの読売新聞,1面と社会面で大きく報じられていました。有料会員以外は,ウェブ記事では冒頭しか読めないので,脱税の手口はわからないかと思いますが,紙面では,詳細に報じられています。 簡単に言えば,発電設備の一括償却が認められる期間(昨年3月31日まで)に,発電事業の開始が要件になっていたところ,ファンド運営会社は工事が完了していないにもかかわらず,減価償却費を計上して損失を発生させ,出資企業約110社に損失を移転することにより節税をさせていました。 そこに,東京国税局による税務調査で工事完了日を前倒しにする不正が発覚して,出資企業は,修正申告をする必要が生じた,というものです。 節税を可能とした「生産性向上設備投資促進税制」については,各地の経済産業局が投資計画を事前に確認して適用を認可しているわけですが,計画の履行状況に関する事後チェックが甘かったため

    太陽光ファンド,出資による不正節税(読売新聞より)。 - 米澤勝税理士事務所blog
    call_me_nots
    call_me_nots 2017/04/25
    “「生産性向上設備投資促進税制」については,各地の経済産業局が投資計画を事前に確認して適用を認可しているが,計画の履行状況に関するチェックが甘かったため,国税局による税務調査まで不正が発覚しなかった”
  • 【書籍】高桑幸一・加藤裕則編著『監査役の覚悟』 - 米澤勝税理士事務所blog

    発刊当初から「読みたい」と思っていたです。「トライアイズ事件」「監査役の乱」など,事件発覚当時は大きな注目を浴びた,トライアイズ社元監査役古川孝宏氏の経営陣との戦いの軌跡を改めて検証し,監査役制度における問題点を真正面からとらえようとした意欲的な論考が並びます。 監査役の覚悟 作者: 高桑幸一,加藤裕則 出版社/メーカー: 同文舘出版 発売日: 2016/06/23 メディア: 単行(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 第1部「監査役の覚悟」は,古川氏の実体験を小説風にして,読みやすくしたもの。第2部「監査役の覚悟を考える」には,新聞記者,現役・OB監査役ら執筆陣による監査役制度の問題点に対する論考が並びます。第3部「古川元監査役に訊く」とインタビュー記事を挟んで,最後に特別寄稿「監査役の覚悟に寄せて」という,古川氏自身による訴訟の経緯をまとめた文章で締めくくられています。 「

    【書籍】高桑幸一・加藤裕則編著『監査役の覚悟』 - 米澤勝税理士事務所blog
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