23日、9億人という世界最大の有権者を抱えるインド総選挙(公選議席543)の開票作業が始まり、同日午後には結果が判明した。結果は与党インド人民党(BJP)の圧勝だ。現地メディアによれば、BJPは半数を大きく超える議席を獲得し、モディ氏が引き続き首相として国のかじ取りを担う公算が極めて大きくなった。 モディ首相はグジャラート州首相時代に外資を積極的に誘致し、同州経済の高成長を実現した。これが評価され2014年、首相に就任。外資規制の緩和や行政の簡素化、インフラ整備などを進めて経済の底上げを図る、いわゆる「モディノミクス」を進めてきた。 だが、改革の成果が足元で存分に出ているとは言い難い。インド経済の成長率は2016年度の8%をピークに失速し、2017年、2018年は7%台に、2018年10~12月の四半期は6%台に落ち込んでいる。高成長を維持しているとはいえ、足元では個人消費の伸び悩みや格差