採点:★★★★☆ 特許、知財に興味がある人はもちろん、「イノベーション」に関心がある人にもおススメ。 『「世界特許」実現へ戦略を』というタイトルで、10月29日(金)の日経の経済教室でも取り上げられているが、「資源のない日本が世界で戦うには、知的財産を有効活用しなければならない!」という文脈は何度も聞いたことがある。 しかし、「そもそも特許って必要?」「特許によるインセンティブがイノベーションを促進してるって本当?」という問いはあまりなされていなかったのではないだろうか。本書はその問いに経済学的視点から考える一冊。 「事実に基づいて論理的に考える」トレーニングにもってこい。 ■あらすじ イギリスを世界の覇者たらしめた産業革命の起点ともいえる蒸気機関を”発明”したジェームズ・ワットの「意外な」一面から本書はスタートする。1768年に特許を取ったワットは実業家の支援を利用して議会に働きかけ、1
![アイデアは誰のもの? 『<反>知的独占 特許と著作権の経済学』 ミケーレ・ボルドレン/デヴィッド・K・レヴァイン 山形浩生/守岡桜訳 - HONZ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/54c765d78d251d23ca1af9da74124612bf373113/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimages-fe.ssl-images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F51ftPU2g7FL._SL160_.jpg)