カラー画像が産業として扱われるようになった時代から,それぞれのカラー画像システムでは,適切な色を記録・伝送・再現する取り組みが進められてきた。それらを実現するためのカラーマネジメントのなかで,標準化団体や規格化の動向について富士ゼロックスの仲谷 文雄氏にお話を伺った。 ■はじめに 21世紀に入り,写真,印刷,テレビ,照明などのカラー技術はますます発展すると共に急速にデジタル化が進み,これまでのCRT,LCD,カラープリンタ,ファックス,複写機,スキャナ等に加え,デジタルカメラ(携帯電話に附属のカメラを含む),デジタルビデオなどの新しい機器も急速に普及している。これからのマルチメディアの世界では,更に新しい機器が出現するであろうが,これら多数のカラー機器を統一してカラー情報処理を行う「カラーマネジメント」の考え方が機器,OSやソフトの作り手の間で重要となってきている。 また,家庭やオフィスで