印刷 中部空港には緊急事態宣言を出した14機のうち、最も多い5機が着陸した=2005年2月、愛知県常滑市、朝日新聞社ヘリから86機の着陸変更先 昨年3月11日の東日本大震災の直後、成田、羽田の両空港に向かっていた航空機86機が、両空港が閉鎖されたために降りられなくなり、うち14機は燃料不足で「緊急事態宣言」を出していたことが国土交通省への取材で分かった。各機が一斉に新たな着陸先を探し、管制機関が混乱したことも一因となった。同省は管制システムを改良していく方針でいる。 緊急事態宣言は機体やエンジンの故障や火災、燃料不足など緊迫した状況となった時、着陸の優先権を得るために出す。燃料不足で14機が宣言を出したことについて専門家は「世界的に例がないのではないか」と指摘する。 国交省によると、燃料不足による緊急事態宣言は2010年度、東日本大震災の日の14件以外は1件、09年度は2件だけだった