先日、ほぼ15年ぶりにミャンマーを訪問してみた。しばらく、メディアが伝える情報のみでミャンマーの状況を捉えていたので、軍事政権の圧政によって経済も停滞し、人々の生活も厳しいものだろうと考えていた。しかしそれは全くの思いこみだった。ヤンゴンの街は他のアジア諸国に負けず劣らずの活気に満ちており、走っている車も建物も、15年前に比べると格段に進歩している。何よりも、人々の表情が活き活きと明るいことに、私は大きな感銘を受けた。街のあちこちにあるパゴダ(仏塔)は、国中の信者達から寄せられる寄付で壮麗になっており、そこに集う大勢の親子連れや若者達には陽気で前向きなエネルギーが溢れている。政治に形はどうであれ、この国の人々はより良い未来に希望を持って生活していることが感じ取れた。 メディアは大きな風を作り出すことがままある。その風が吹くと、情報は一つの方向を与えられ、別の方向からの情報は遮断されてしまう
![実感主義の危険性 - シートン俗物記](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/5c407f9fda21f257aaead8f84d2861dbed2c36bf/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimages-fe.ssl-images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F51Awt4RwLrL._SL160_.jpg)