午前は坂を下り、午後は坂を登る一方通行になる同通り。時間によって方向が変わるのは、なぜか。故田中角栄元首相が朝、目白の自宅から国会議事堂に向かい、夜の帰宅に便利なため、この方式ができたとのうわさも存在する。牛込警察署交通規制係に話を聞いた。 「そういううわさはあるようだが記録には残っていない。例え大統領でも一個人でそんな決定はできないのでは」と、あくまでも否定。「午前中は坂を下り都心方向に向かう車、午後は坂を登る車が圧倒的に多い。交通量に顕著な違いがあるため、この策が採られた」とも。 「神楽坂がまるごとわかる本」の著書がある渡辺功一さんは「以前の神楽坂通りは対面通行だったが、歩道を作るにあたり車道が狭くなることから一方通行に変わった」と話す。しかし、一方通行にしたことで大久保通りなどは渋滞。当時、朝日新聞の投書欄には大々的に「神楽坂通りの一方通行は不便で困る」との声が寄せられた。これにより