“現代の全体”をとらえる一番大きくて簡単な枠組―体は自覚なき肯定主義の時代に突入した 作者: 須原一秀出版社/メーカー: 新評論発売日: 2005/02/01メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 175回この商品を含むブログ (12件) を見る 多分本書の読者は、楽しみながら読み進める人と、あちらこちら引っかかりながら不満と共に読み進める人に分かれると思います。理由は本書全体の構造のせいです。 本書は、現代を「混迷の時代」とか「閉塞状況」などという悲観的現代観がはびこり過ぎている状況を打開するために書かれたものです。したがって、「悲観的現代観」を完全に間違っていると主張しているわけではなく、それは確かに現代の一側面をとらえているとしても、世の中全体がそのような暗い見方一色になるのはあまりも不健全なので、もっと色々な現代観を持つ人々が競合して輩出する環境を作るための本です。 そのために