何十年も気がつかないことがある。<空をこえて ラララ 星のかなた・・・♪>。 『鉄腕アトム』の歌詞を書いたのは、(なんと!)詩人・谷川俊太郎さんであった。 恥ずかしながら、そのことを知ったのは本日の数分前。 谷川さんは85歳で創作生活67年。 詩だけじゃ食べていけないから、いろんな仕事を引き受けたという。 劇団四季の上演台本も書いた。市川崑監督からは、記録映画『東京オリンピック』の脚本に参加するよう誘われた。 1964年10月10日。ビデオカメラを持ち開会式に臨み、風船が一斉に空へ飛んだ瞬間、観客席から爪先立ちで夢中に撮った。そのカットは映画本編に採用された。 大阪万博でも市川監督のマルチスクリーン作品などに関わり、技術とアートの出会いを体験。真剣な原稿を書き自分を鍛えるのは、詩にマイナスではなかった。 60年代は、劇作家・寺山修司さんや音楽家・武満徹さんとラジオドラマを多く作った。 時代