南米・ペルーのナスカ台地に描かれた巨大な地上絵群。これまで十分な調査がなされなかったその数や位置関係を世界で初めて明らかにし、正確な分布図作成を進めている。だれが何のために描いたのか、どんな意味が潜んでいるのか─。地道な調査と検証を積み重ね、壮大な古代の謎に挑む。 アンデスへの道 2012年10月30日。南米ペルー共和国ナスカ市で、「山形大学人文学部附属ナスカ研究所」の開所式が、ペルー文化省関係者、ナスカ市長、駐ペルー日本大使、山形大学学長など約100人が出席して盛大に行われた。ナスカといえば、1994年に世界遺産に登録された「ナスカの地上絵」で世界中の人に知られている。一方、各国の研究者たちが撤退した後、現在、現地での調査研究を続けているのは日本の山形大学「ナスカ地上絵プロジェクトチーム」だけということはあまり知られていない。 ナスカとほぼ地球の裏側にあたる日本の山形大学でナスカ地上絵研
1995年3月20日午前8時ごろ。猛毒ガスのサリンが、東京都心の地下鉄構内で撒布されました。世に言う『地下鉄サリン事件』です。 国内はおろか、世界でも例をみない化学兵器による大規模無差別テロ。通勤時間帯に過ごすはずの何気ない日常。それが突如として負傷者数約6,300人という空前絶後の非日常へと変貌した事実に、列島は震撼します。「もしかしたら、自分が被害者だったかもしれない」。すぐ隣り合わせに戦慄すべき恐怖が潜んでいることを知り、国民はリアルな世紀末を体感したのです。 首謀組織はオウム真理教。その教祖であり、最高指導者として君臨していたのが麻原彰晃でした。今は確定死刑囚となった彼について、世間で共有しているイメージといえば、悪そのもの。大量無差別殺戮の首謀者であり、国家転覆を企てた張本人なのですから当然です。国家の独裁者ではなく、一宗教団体の教祖という立場にありながら、数千もの命を奪おうとし
「人生のなかではとても大きなこと」 「似ている人形がいたよ、と教えられ」 「子ども産みてー!」と叫んだ女子高生 先日開催された東京芸術大学の卒業・修了作品展で、ある作品が注目を集めました。題して《ラブドールは胎児の夢を見るか?》。かつて「ダッチワイフ」と呼ばれ、現在は「ラブドール」とも称される、女性をかたどった人形の「妊娠」した姿を収めた写真です。制作者で芸大大学院博士課程の菅実花さん(27)に、作品に込めた思いを聞きました。 「人生のなかではとても大きなこと」 ――制作のきっかけは。 「生殖」をテーマにしようと発想したのは、24、25歳の頃です。周りが結婚・出産を具体的に考え始める時期になり、同年代の女性の友達から「30歳までに子どもを産むようにプレッシャーを掛けられている」「何年も付き合った恋人と別れて、結婚できないかも」といった話を聞くようになりました。また、「子どもをあきらめた」と
2016年3月、社員旅行で訪れたタイ国ホアヒン、タイ王室ゆかりの地にて社員数十名が全裸で騒いだ件が株式会社DYMの評判としてネットで話題になりました。 タイの王室保養地で、日本人20人が全裸狂乱事件…国際問題に発展、タイ国内が騒然/ (魚拓) さて、この話題はどのように検索結果に表示されているでしょうか。 4/10と4/21に[DYM]と検索した結果を見比べてみましょう。 赤枠が事件を紹介した記事です。4/10に5枠あったものが2枠に減りました。 そのかわりに現れた表示がこちらです。 前回このブログでは、DMCA申請が悪評隠しに悪用されたと思われる事例をご紹介しました。 そして今回も本来クリエイターの著作権を守るためのDMCA(デジタルミレニアム著作権法)が、タイ国での騒動という株式会社DYMの評判に影響するのを隠そうと悪用されたものだと考えます。 この株式会社DYMは、ネット上での悪評隠
熊本が大変なことになっている。本震だと思っていたのに、よりにもよってそれが「前震」で、今も絶え間なく余震が続き、被害は拡大し続けている。 それなのに、川内原発は動き続けている。 これが狂気の沙汰ではなくてなんなのだろう。私は今、この国に何度目かの深い絶望を抱いている。 さて、そんな大地震に言葉を失いながらある雑誌をめくっていたところ、言葉を失うどころか「開いた口が塞がらない」としか言いようのない文章に出会ってしまった。 それは「新潮45」5月号に掲載された曽野綾子氏の連載「人間関係愚痴話」第60回「動物の原則」。 またこの人か・・・。というのが正直なところだが、原稿は「保育園落ちた日本死ね!」問題から始まる。 曽野氏はまず、あのブログを「薄汚い文章」と指摘し、「今さらながら、日本人の表現力の低下と、日本人が自分を生かしてもらっている国や社会に対して正当な評価をできない認識の甘さを露呈してい
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