歴史知能測定の歴史は、心理学における個人差の研究と知的障害児の教育に源を発する。19世紀後半、イギリスのゴルトンは、人間における遺伝研究の必要上、個人差の測定を試みたが、感覚的機能と知能の間に積極的な関係をみいだすことができなかった。ドイツでブントに学んだのち、ゴルトンの影響を受けてアメリカに帰ったキャッテルも反応時間などと学業成績の相関を研究したが、低い相関しか得られなかった。一方、フランスでは、公教育省から就学時に遅滞児を判別する方法の開発を委託されたビネーは、医師シモンThéodore Simon(1873―1961)の協力を得て、1905年、30問からなるビネー‐シモン尺度Binet-Simon scaleを完成した。さらに、彼らは1908年には3歳から13歳までの各年齢ごとに問題を配列した年齢尺度を完成し、知能の発達程度を精神年齢(知能年齢)で表示した。彼らは1911年の改訂によ
![知能検査(ちのうけんさ)とは? 意味や使い方 - コトバンク](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/c87f8dd8178c6a7edc58c39e6b6bb8469fe87017/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fkotobank.jp%2Fimage%2Fkotobank_ogp.png)