もっとも原始的な弓というのは、こんな感じのやつ。 木の棒。紐。シンプル。 これは一つの材料で作られるので、「単弓(セルフボウ) 」と呼ばれます。 材料は森に山ほどありますし、作るのも簡単。石器時代の人々は、しばらくの間これを使っていたと推察されます。 アフリカの原住民なんかが使っているのもこのタイプです。 前回見たとおり、弓はたいへん有能な飛び道具なので、必然的に戦争にも使われるようになっていきます。 そうすると、より高い威力、使いやすさをどんどん求められていきました。兵器の悲しい宿命なのであります。 しかし、戦争は技術発展の母でもあります。ここから弓の進化はものすごい勢いで進んでいきました。 今回はその辺の進化・発展の流れを見ていきたいと思います。 初期の弓その最初のブレイクスルーが、「弓を長くする」というものでした。 そもそも、弓というのは単純に言えば「バネ」です。 弦を引き絞ると弓が