しばしば「最近のユーザは要求仕様が書けない」という言い方を耳にすることがある。これはもちろん、ユーザに要求仕様書を作成してくれと求めた場合の不満ではない。要求仕様書はあくまでもベンダー側で作成するものである。ここで言いたかっただろうことは「最近のユーザは自分の要求をきちんと定義できていない」という意味だ。 ソフトウェアの分かったユーザであれば、何でもかんでも要求すればそれが実現できるとは考えない。ソフトウェアというものの利点を理解しつつも、その限界をも理解していて、適切な要求を提示してくれるからだ。したがって最初の発言は、正確に言い換えれば、最近のユーザは、ソフトウェアが万能であって何でも要求すればそれが実現できるかのように錯覚していることが多い、ということを意味している。 しかし、そうなってしまったのはソフトウェアのことを良く理解していないユーザの責任というよりは、ソフトウェアが万能であ

