2012/04/17 08:00 ユーザーの満足とビジネスバリューを“デザイン”する 本パートでは、ユーザーエクスペリエンスの改善に取り組む際に有効な開発プロセスを紹介する。業務と技術の間に折り合いをつけて、バランスのとれたITシステムを企画・開発するには、使い手と作り手が一体になって協働する体制が不可欠だ。企業情報システムにとって、「ユーザーエクスペリエンス(UX)の向上」は緊急の課題である。業務とITが不可分に結びついている今日、ユーザーがストレスなく快適に業務を遂行できるようにすることは、システムが提供する価値の1つである。 ところが、開発プロジェクトにおいてUXに関する議論は全くないか、後回しにされている。UX向上によるユーザーの満足は、導入後に発生する事象であることから、開発スコープから外れてしまうのだ。ユーザーインタフェース(UI)は、システム機能が出来上がってから“かぶせる”
2012/04/10 08:05ユーザーインタフェース(UI)は、アプリケーションを通じたユーザーエクスペリエンス(UX)を考えるうえで非常に重要な要素である。ユーザーが引き起こすアクションとそれに対するシステムからのレスポンスは、すべてUIを介してやりとりされるからだ(図3-1)。ところが、企業システムの開発においてはこれまで、機能の実装に集中するあまりUIはあまり意識されてこなかった。 図3-1 アプリケーションにおいて、ユーザーのアクションやそれに対するサービスからのレスポンスはすべてUIを通じて伝達される 多くの企業内ユーザーは明確に意識しているかどうかはさておき、今日まで、使いにくいUIにじっと耐えてきた。コンシューマ向けアプリケーションのように、「使わない」という選択肢がないからである。たとえて言うなら、、国際空港における税関検査のようなものだ。税関検査では、長い行列に並ぶこと
2012/04/10 08:00 コスト効果は“大あり”ユーザー満足と業務効率化の一挙両得を目指す 「ユーザーエクスペリエンスはECサイトやゲームの世界では重要かも知れないが、企業システムには関係ない」。もはや、そんな考えは通用しない。UXとは何かを知り、その改善に向けて具体策を練るべきときだ。 力竹 尚子 (編集部)Part1において、UXを「システムとそれを利用する人との間に生じる相互作用のこと」とした。ユーザーが、ユーザーインタフェース(UI)を通じて体験する内容の総称がUXである(図2-1)。しかし、UXの定義は一意に決まっているわけではない。様々な組織や研究者が、UXの定義を試みている。 図2-1 UXは見た目だけではない。UIを通じて利用するシステム機能もUXに影響する まず、国際標準化機構の定義を見てみよう。ISO9241-210は、ユーザーエクスペリエンスを「製品、システム
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