6日午前3時8分ごろ、北海道南西部地方を震源とする最大震度7の揺れを観測した地震で北海道は全域が停電する異常事態に直面した。市民生活や企業活動に大きな影響が広がった背景には、大規模な火力発電所の停止があった。3・11でも全域停電はなし北海道電力によると札幌市内を含めた道内全域約295万戸が停電した。道内全域での停電は1951年の北電の創設以来初めてという。電力各社でつくる電気事業連合会も「エ
![北海道地震、なぜ全域停電 復旧少なくとも1週間 - 日本経済新聞](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/0f2e3faf15c86558127f754b55fffd85e8b21620/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Farticle-image-ix.nikkei.com%2Fhttps%253A%252F%252Fimgix-proxy.n8s.jp%252FDSXMZO3504519006092018I00001-10.jpg%3Fixlib%3Djs-3.8.0%26auto%3Dformat%252Ccompress%26fit%3Dcrop%26bg%3DFFFFFF%26w%3D1200%26h%3D630%26s%3D5b0ac9b5562bd9a45f714ff4425d0865)
倒壊した建物 (c)朝日新聞社この記事の写真をすべて見る 北海道を震度7の地震が襲った。気象庁によると、地震の発生は6日午前3時8分、地震の規模を示すマグニチュード(M)は6.7で、震源の深さは約40キロと推定されている。 【写真特集】地震発生直後の被害の様子 地震地質学が専門の岡村真・高知大名誉教授は、今回の地震について「石狩平野には馬追丘陵から南北に延びる地域に活断層が存在すると推定されていて、震源は石狩低地東縁断層帯の東側と思われる」と分析している。震源に近い厚真町などでは家屋の倒壊や土砂崩れが発生し、生き埋めの被害も出ている。 これまで北海道では、太平洋側に延びる千島海溝でM9クラスの地震が想定され、前回の発生から約400年が経過していたことから「切迫性が高い」と警戒されていた。だが、岡村氏によると「千島海溝との関連性は低い」という。 「今回は内陸で起きた地震で、規模としてはそれほ
北海道全域の約295万戸での停電という事態が起きた背景には、発電拠点の立地に加え、本州との連系線の弱さもある。大手電力会社のほぼ全域での停電は国の電力広域的運営推進機関によると初めてだ。 震源地に近い苫東厚真(とまとうあつま)火力発電所(北海道厚真町)は165万キロワットを発電できる北海道電力で最大の火力発電所だ。地震が起きた当時は、北海道全体の約半分の電力を供給していた。 これが地震でとまった。経済産業省によると、苫東厚真でボイラーの配管が損傷した可能性がある。北海道全体の使用量と発電量のバランスが崩壊。本来は一定に保つ必要がある周波数が下がった。周波数低下の影響で道内のほかの火力発電所も運転がとまり、離島を除く北海道ほぼ全域の停電に至ったという。 大阪電気通信大の伊与田功教授(電力系統工学)によると、電力の需要と供給のバランスが大きく崩れると、設備への負荷やトラブルを避けようとして、各
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