筆者は「お客様第一」「カスタマーファースト」というような言葉があまり好きではありません。 少なくとも銀行でこの言葉が唱えられるということは、 銀行は「お客様第一ではない」行動をしているからであり、それを変革するためにお題目にされるのです。すなわち、銀行のトップが「お客様第一」と言ったときには、まちがいなく現実はその反対にあるのです。 実際には「お客様第一」と頭取が言ったところで、お客様を担当する現場には到底達成不可能と思われる目標・ノルマが与えられていて、その目標を達成しなければ現場のトップ等に不利益が起きるという体系になっているため、結果としてお客様第一ではなく、「銀行第一」になっているのが現場の実態でしょう。 このような環境等に対する問題意識もあり、銀行の監督官庁である金融庁が「顧客本位の業務運営に関する原則」というものを発表し、その原則の受け入れを原則に迫り、実際に銀行の取り組みにつ