韓流ドラマ以外は、日本映画が年間10本未満、アジア、中東、ロシア等々もせいぜい5本未満、アニメに至っては0本という菊地成孔が、低リテラシーのネット批評というけもの道を突き進む連載。第1回前編では、台湾の巨匠ホウ・シャオシェン監督の最新作『黒衣の刺客』を論じる。 「ホウ・シャオシェンは、えげつないほどゆっくり物語を進める」 『黒衣の刺客』は公開を心待ちにしていた作品です。WOWOWで放送された、カンヌ国際映画祭の受賞式。オープニングでいろいろな国のグランプリ候補の映像が流れ、本作もそのなかにありました。ほんの一瞬だけ流れたアクションシーンが半端なくスゴくて、今流行のワイヤーやCG全く無しの、しかもミニマリズムだったんで、一発でヤラれてしまい、どうしても観たいと思ったんです。結論から言うと、これがめちゃめちゃいい映画だった。 とはいえこの映画は、ブルース・リーを代表とする“カンフー映画”ではな
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