(台中 7日 中央社)中部・台中市に現存する日本統治時代建設の旧劇場「天外天劇場」に焦点を当てたドキュメンタリー映画「尋找・天外天」が12日に同市内の映画館でプレミア上映される。映像を通じて、知られざる歴史を人々に伝える。 台中駅の裏手に位置する天外天劇場は1930年代、台湾人の呉子瑜の出資で建設。設計は日本人技師の齋藤辰次郎が手掛けた。当時台湾全土において最大規模で最も豪華な民営のヨーロッパ式劇場だったとされている。だが、第2次世界大戦によって営業が停止され、その後は鳩レースセンターやエビ釣り場、駐車場などとして使われた。同劇場は2014年以降、文化財登録を目指して数度にわたり申請が出されているものの、正式な登録には至らず、取り壊しの危機に面している。 ドキュメンタリーを製作した李彦旻監督は、文化財登録を巡る紆余曲折は映像として記録に残す価値があるのではと考え、作品製作に乗り出したと語る