ジャズ・ジャーナリストの小川隆夫が“日本のジャズ黎明期を支えた偉人たち”を追うインタビュー・シリーズ。今回登場するのは康芳夫。1960年代初頭から“興行”の世界で名を馳せ、数々の大物ジャズマンを招聘した“伝説の呼び屋”の登場である。 康 芳夫/こう よしお プロモーター・俳優。1937年5月15日、東京都神田区(現在の千代田区)生まれ。駐日中国大使侍従医の中国人父と日本人母の次男として誕生。東京大学卒業後の62年、興行師神彰のアート・フレンド・アソシエーションに入社。大物ジャズメンなどの呼び屋として活躍。64年の同社倒産後は神彰とアート・ライフを設立。インディ500レースやアラビア大魔法団などを呼ぶ。同社倒産後も、三島由紀夫が戦後最大の奇書と絶賛した小説『家畜人ヤプー』のプロデュース、モハメッド・アリ戦の興行、トム・ジョーンズ招聘、ネッシー捕獲探検隊結成、オリバー君招聘、アリ対アントニオ猪