『「南京事件」を調査せよ』(清水潔/文藝春秋) これを扱うと、どこかから必ずや抗議やバッシングが来るだろうというテーマがいくつかある。その代表が「慰安婦」問題と「南京事件」だろう。 南京事件はそのものが「あった」「なかった」「あったとしてもそんなにたくさんの被害者はいない」「殺されたのは民間人ではなく便衣兵(民間人を装った軍人)」などなど、異論反論は枚挙にいとまがない。だから手を出したがらないマスコミ関係者も多い。 桶川ストーカー殺人事件や足利事件などを取材してきた「調査報道のプロ」の清水潔さんも、戦後70周年記念企画として「南京事件」のドキュメンタリー番組を作ることになった際には、「ドロ沼にずぶりと足を踏み入れたような気がした」そうだ。それまで南京についての文献は読んではいたものの、深い興味はなかった。「絶対にありえない」とも思っていなかったが、「30万人もの南京市民が虐殺された」という
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