連載第2回の今回は、出発地によって機内食の味が違う理由をお話しよう。ヨーロッパへ何度か行っているうちに、行きと帰りの機内食のある違いに気がついた。定番メニューの1つであるオムレツの焼き加減に差があるのだ。行きは総じて完璧なまでに火が通してあるが、帰りには半熟のオムレツを食べられる確率が高い。筆者は半熟トロトロ派なので、帰りのオムレツを楽しみにするようになったのだが、どうして行きと帰りで焼き加減に違いがあるのか。 ロサンゼルス発デルタ航空の朝食、イングリッシュマフィン。玉子は火を入れすぎるとポソポソするので、焼き過ぎない方がおいしい 行政指導の違いで味が変わる!? 機内食は、航空会社が機内食専門のケータリング会社に発注してつくられるのだが、そのケータリング会社に取材すると、答えを教えてくれた。 「それは日本とヨーロッパの食品衛生に対する行政指導の違いです。分かりやすくいえば、日本では食中毒を