アガロースゲル電気泳動は、DNAなどの核酸を検出する一般的な方法です。その歴史は1960年代後半にまでさかのぼることができます(核酸ゲル電気泳動の歴史)。1960年代初頭の電気泳動では溶液中でDNAの移動度を調べていたようです。その後、数年のうちにポリアクリルアミド・寒天(Agar)・アガロース(Agarose)などのゲルマトリックスが有効であることが見いだされました。 はじめに 現在では、アガロースゲルを使用して電気泳動しDNAをサイズごとに分離することが一般的です。アルファベット順に試薬を整理しているラボでは、アガロース(Agarose)の近くに寒天(Agar)があるのではないでしょうか。アガロースは電気泳動に、寒天は大腸菌の培養に使用されるのが一般的かと思います。この寒天はアガロースとアガロペクチンから構成されています。電気泳動が利用され始めた当初は、寒天を使った電気泳動も行われてい