スマートフォンの充電器や、非接触のICカードなど、無線で電気を供給する技術の開発が進んでいますが、車輪に電気を無線で送って走行する新しいタイプの乗用車を東京大学などのグループが開発し、燃費の向上につながると期待されています。 後輪に取り付けられたモーターには電源ケーブルがつながっておらず、導線を巻いたコイルがおよそ10センチ離れた車体側と向かい合わせに設置されています。 コイルに働く磁力が変化すると導線に電気が流れる「電磁誘導」という原理を用い、さらに、電気を伝える効率を上げる「共鳴」という現象を利用することなどで、ロスする電気の量を4%まで抑えることに成功しました。 研究グループは、この方式を使えば、シャフトやギアなど車輪を駆動させるための部品の重量を従来のおよそ3分の2に減らすことができるとしていて、燃費の向上につながると期待されています。 千葉県柏市の実験場で開かれたこの乗用車の公開