選挙になってしまった。 もともと大学時代の専攻は選挙理論と予測モデルである。ゼミの活動の一環として訪問調査をしたこともある。広告代理店に入る時も、その辺りの経験を適当に「志望理由」にした。 最近思うのは、選挙とマーケティングはやっぱり似ているということ。しかも、それは日本社会の空気をものの見事に反映している。 自民党幹部が宮崎くんだりまで詣でたことは、その後の混乱の象徴のように言われたが、普通に考えれば分かる話ではある。大阪の知事もそうだけど、国政に転身すれば一定の票は確実に期待できるだろう。 なぜか?彼らは多くの国民が「知っている」からだ。 「知っている」というのは、個人的に知っているわけではなく、テレビを通じて「知っている」だけだ。しかし、「知っている」人は選挙では強い。「何を考えているか」を知らなくても票が集まる。 ところが、先日の都議選では有権者が「知らない人」がたくさ