沖縄科学技術大学院大学(OIST)は2018年2月1日、130年来の疑問だったパイプラインにおける「遷移流」の摩擦の法則を、同大学の研究チームが発見したと発表した。石油精製所などの産業現場で流体がパイプラインを遷移流として通過する際、ポンプを使って送り出すために必要なエネルギー量を、同法則を用いて理解できれば、効率化に役立つとしている。 配管を流れる流体は、速度が遅い時はスムーズに流れ、速度の速い時はより乱雑な流れとなる。英国の物理学者で技術者でもあったオズボーン・レイノルズは130年以上前に、遅い速度の流体の流れを「層流」、速い速度の流体の流れを「乱流」と表現し、流体が流れる速度と流体とパイプとの間に形成される摩擦との関係を説明する一連の方程式を構築した。 技術者たちは今日でも、液体や気体がパイプを流れる際に摩擦によって失われるエネルギーの減損を計算する際に、レイノルズの「抵抗の法則」を