EVメーカーのテスラは、ガソリン車を販売する自動車メーカーへのクレジット(温暖化ガスの排出枠)販売を収益源の一つとしている。テスラが直近の約2年の間、7四半期連続で黒字化を果たせた背景には、クレジットの外販がある。 しかし、最大の買い手である1社がクレジット購入の終了を宣言したことで、テスラの収益性に疑問が投げかけられている。 PSAグループとフィアット・クライスラーが合併して誕生した世界的自動車メーカー、ステランティスは先日、欧州の環境規制に対応するためにテスラと結んでいたクレジット売買合意を解消すると発表した。同社のリチャード・パーマーCFOによると、自社の努力で環境基準を達成することで、3億ユーロ(約400億円)程度のクレジット購入費を節約可能になり、このうち約2億ユーロはテスラに支払われることになっていた購入費だという。 テスラのイーロン・マスクは過去10年間にわたり、いずれは同社