中学校でほぼ不登校に 6月14日朝に岐阜市内の陸上自衛隊「日野基本射撃場」で、18歳の自衛官候補生の男・Aが小銃を乱射し、3人の隊員が撃たれ2人が死亡した事件。Aが育った複雑な家庭環境、そして父が取材に語った胸の内とは――。 *** 【写真を見る】Aの家族が暮らす実家 父は「普通の子やけえ」とコメント 一家の原点は岐阜市内の岐阜市中央卸売市場に近い、今は取り壊されたアパートだ。当時の大家が振り返る。 「あの大家族の家ね。いつもおむつが窓際に干してあってね。家賃は3万円で安かったのに、最後は家賃を支払わず、家財道具もほったらかしにして、あいさつもなく出て行きましたよ」 一家は困窮。両親はAを2歳上の兄とともに岐阜県瑞穂市の児童養護施設に預けた。Aは施設から幼稚園と小学校に通った。その後、現在も一家が居を構える安八(あんぱち)郡の貸家に兄とともに移り、子どもたちは再び、親元で過ごすようになった