1997年、シングル『犬と猫/ここにいる』とアルバム『金字塔』でシーンに颯爽と登場したシンガーソングライター、中村一義さん。「状況が裂いた部屋」と名付けたプライベートスタジオにて、たった一人で作り上げたそのサウンドスケープは、今なお「宅録ミュージックの先駆け」として多くのミュージシャンに多大なる影響を与え続けています。 その後も彼は、バンド「100s」名義で活動したり、ベートーヴェンと対峙した問題作『対音楽』をリリースしたり、最近は新バンド「海賊」を率いての活動を始めたりと、「過去のキャリア」にとらわれることなく自分の信じる道を突き進んできました。彼の強さは、一体どこから生まれたのでしょうか。100s時代からの朋友・町田昌弘さんがギターで参加した配信シングル『世界は変わる』をリリースする彼のプライベートスタジオ「100st.」を訪ねました。 画家を志すも、挫折。中村一義が音楽に目覚めた強烈